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変化の激しい時代、人事を取り巻く状況も、常に変わっていきます。労働基準法をはじめとする法令はもちろん、労働市場の動向や各種アンケート調査の結果など、経営の視点で人事に関する最新の情報をピックアップしてお届けします。
R8年1月 東京都教育委員会が教員へのカスハラ対応指針案を示しました
R8年1月 「育児休業等給付専用のコールセンター」が設置されています
R8年1月 4月からの道路交通法の改正により自転車にも青切符
R8年1月 在留資格「留学」から就労資格への変更申請はお早めに
R8年1月 子ども・子育て支援金について
R8年1月 冬季の労災対策
R8年1月 失業保険の申請サポートをめぐるトラブルに注意~国民生活センター・東京労働局が注意喚起
◆教員に対する「社会通念を超える要望等」とは?
12月2日、東京都教育委員会は有識者会議にて、教員へのカスハラ対応指針案(以下、「案」といいます)を公表しました。
案では、「社会通念を超える要望等」を「著しい迷惑行為で勤務環境を害するもの」とし、具体例では「業務に支障が生じるような長時間の居座りや電話」「多項目に及ぶ質問に対する書面回答の要求」「児童・生徒や教職員の個人情報を教えるように要求」などを示しています。
◆迷惑行為等への対応の流れは?
標準的な対応手順としては、相談等に丁寧かつ誠実に対応することを基本としつつ、当初から2人以上で対応する、3回目以降は管理職中心への対応にシフトするとともに弁護士への相談を開始する、4~5回目には弁護士等も同席(状況に応じて弁護士が単独で対応)する、を示しています。
さらに5回目以降に弁護士等から第三者的な場への相談を打診し、保護者等が行為をやめず、業務に支障が生じると判断した場合、行為中止の要請等をした上で対応を終了するとしています。
◆教職員のメンタルヘルスケアはどうする?
「相手の言動は自分の責任ではない」と意識することで、心理的な負担を減らすことができるとメンタルヘルスケアの効果を示し、「一人で抱え込ませない」「相談室等への案内」「いわれのない誹謗中傷の削除」といった取組みを挙げています。
また、対応終了後も保護者等との関係性は続くことから、弁護士等による保護者等への状況の確認など必要に応じてフォローアップを行うことや、事案の検証と共有を行うことも大切だとしています。
【東京都教育委員会「学校と家庭・地域とのより良好な関係づくりに係る有識者会議(令和7年度第5回)」】
https://www.kyoiku.metro.tokyo.lg.jp/basic/council/sonota/school_home_community_relationship
今年施行された改正育児・介護休業法の施行に伴い、従来の育児休業給付金に加え、出生後休業支援給付金や育児時短就業給付金が新設され、申請書類や要件等がそれぞれ異なり、実務が複雑化してきています。そして、申請から給付まで、時間がかかることも問題になっています。
◆コールセンターの設置
厚生労働省は、それらの問題を踏まえ11月17日に「育児休業等給付専用のコールセンター」を設置しました。育児休業等給付に関する制度内容や申請手続、電子申請の処理状況の目安に関して、問い合わせに応じてもらえます。
◆問い合わせの対象となる給付金
・育児休業給付金(支給期間の延長を含む)
・出生時育児休業給付金
・出生後休業支援給付金
・育児時短就業給付金
◆問い合わせの対象となる内容
・給付金の内容や支給要件を知りたい
・支給額がどのように計算されるか知りたい
・給付金の申請手続を知りたい
・支給時期や電子申請の処理の目安を聞きたい
※具体的な支給日の回答は行われない
実務担当者にとっては、制度理解と、申請手続の管理、そして社内体制整備が必須実務となるでしょう。不明な点は、このコールセンターを活用してクリアしていきましょう。
【厚生労働省「育児休業等給付専用のコールセンターを設置します」】
https://www.mhlw.go.jp/content/11600000/001593629.pdf
◆4月から自転車にも「青切符」制度が導入
道路交通法の改正により2026年4月から、自転車の交通違反に「交通反則制度」(いわゆる「青切符」制度)が導入されます。この青切符は自動車の交通違反の際に広く行われている違反処理の方法で、今までは自転車には導入されていませんでした。
これまでは自転車の交通違反が検挙されると、いわゆる「赤切符」(飲酒運転など特に悪質性・危険性が高いものに適用)等を用いた刑事手続による処理が行われていましたが、青切符の導入により、手続的な負担を軽減するとともに、違反者に前科がつくことをなくしつつ、実効性のある責任追及が可能となるものとされています。
◆青切符により検挙される違反例
青切符により検挙される違反の一例として、信号無視(反則金6,000円)、一時不停止(同5,000円)、携帯電話使用(同12,000円)、制動装置(ブレーキ)不良(同5,000円)等が挙げられます。
青切符導入後も、自転車の交通違反に対しては基本的に「指導警告」を実施し、交通事故の原因となるような、「悪質・危険な違反」は検挙の対象とするとされていますが、検挙の対象が広がったことで、自転車の交通違反については取締りが強化されることになります。
◆従業員への周知を
通勤等で自転車を使用する従業員もいるところ、自転車への青切符導入は個人としては当然知っておくべき改正です。一方、業務において重大事故が起こった場合などは、企業に使用者責任が問われるケースなども想定されます。自転車の交通違反への取締り強化が進む中、自転車への青切符導入や、自動車のみならず、自転車の交通違反防止については、ぜひ従業員に周知していきたいところです。
【警視庁「道路交通法の改正について(青切符についても含む)」】
https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/bicycle/cycle_kaisei.html
◆出入国在留管理庁が呼び掛け
外国人留学生の来年4月からの採用を予定されている企業の皆様には、早めの在留資格変更申請がお勧めです。出入国在留管理庁は、4月入社を目指す留学生の申請は毎年1〜3月に集中し、書類不足や提出の遅れがあると希望日までに審査が終わらない可能性があるとして、12月1日から1月末までの間に申請するよう呼び掛けています。申請前には出入国在留管理庁のホームページにある提出書類一覧表を参照し、必要書類が揃っているか、慎重に確認しましょう。書類に不足があると結果が出る日が遅くなり、入社手続に影響する可能性があります。
◆新たに必要書類の省略が可能なケース
2025年12月1日からは、「留学」から「技術・人文知識・国際業務」または「研究」への在留資格変更許可申請において、以下のいずれかに該当する場合も提出書類の一部省略が認められるようになりました(派遣雇用は対象外)。対象となるか確認のうえ、申請を行うとよいでしょう。
① 本邦の大学卒業(予定)者(大学院および短期大学卒業者を含む)
② 海外の優秀大学卒業者:3つの世界大学ランキング中、2つ以上で上位300位にランクインしている外国の大学が対象
③ 「留学」から就労資格への在留資格に変更許可を受けた者を現に受け入れている機関において就労する場合:申請人が希望する在留資格を有する外国人(「留学」の在留資格から変更許可を受けた者に限る)が現に当該所属機関に雇用されており、同外国人が当該所属機関において就労中に少なくとも1度の在留期間更新許可を受けている場合が対象
【出入国在留管理庁「在留資格「留学」から就労資格への変更申請を予定されている皆様へ」】
https://www.moj.go.jp/isa/10_00240.html
全国健康保険協会は、令和7年11月28日に開催された全国健康保険協会運営委員会の資料として「子ども・子育て支援金について」を公開しました。
◆子ども・子育て支援金制度とは
子ども・子育て支援金制度は、少子化対策(児童手当の拡充、妊婦への支援給付、こども誰でも通園制度、出生後休業支援給付および育児時短休業給付、国民年金第1号被保険者の育児期間に係る保険料の免除)のための特定財源として、令和8年度から10年度にかけて段階的に導入されます。
◆開始時期と徴収方法
令和8年4月分(5月末納付分)より、労使折半で子ども・子育て支援金を負担します。医療保険料と同様、毎月の賃金ならびに賞与から徴収されることになっており、産休中や育休中の場合は免除されます。制度の適用開始は、任意継続被保険者も同様です。
◆支援金率と年収別の負担額
負担額は、標準報酬月額ならびに標準賞与額に支援金率を乗じて求められます。支援金率は国が一律で定めることとされており、0.23%から段階的に引き上げられ、令和10年度に0.4%になる予定です。被保険者一人当たりの平均負担額は、令和8年度では450円、令和9年度では600円、令和10年度では800円と見込まれています。
◆給与明細への表示
こども家庭庁の事務連絡(2025.6.18)において、被保険者から保険料を徴収する際に保険料額の内訳として支援金額を示すことは法令上の義務とはなっていません。ただし、制度への理解・協力を促す観点から、給与明細書には医療保険料等と区別して表示することが望ましいでしょう。
従業員への説明や給与明細の修正対応ができるよう、理解と準備をしておきましょう。
【全国健康保険協会「子ども・子育て支援金について」】
https://www.kyoukaikenpo.or.jp/~/media/Files/shared/direction/dai138kai/2025112814.pdf
凍結や降雪により労働災害が増加しやすい時期になってきました。しっかりと対策を講じて、予防していきましょう。
◆屋 外
最も発生しやすいのは転倒災害です。以下の点は重点的に確認するようにしましょう。
・転倒防止用マット、融雪剤、除雪用具等を用意しているか
・凍結等で滑りやすい箇所に滑り止めの措置が行われているか。また、日没後の照明の照度が十分にあるか
・建物の入り口や、水が溜まりやすい床等に吸水マットを敷くといった措置を講じているか
転倒リスクの高い場所・行為の労働者への周知や、靴・服装の選択からリスクを軽減することも重要です。また、除雪作業を行う際は一層の安全対策を講じ、労働者に対し手順や注意事項を十分に説明する必要があります。
業務で自動車等運転が必要な場合は、交通労働災害の対策も行いましょう。冬用タイヤへの交換や点検を徹底し、あらためて安全運転に関する教育を実施するべきです。
◆屋 内
温度や湿度の設定を適切に行うことで、寒さによるパフォーマンスの低下やミスといったリスクを軽減することができます。だたし、一酸化炭素中毒のリスクがあるため、燃焼式暖房機器を使用する際は換気措置を行いましょう。また、暖房機器の周辺に可燃物等を置かないよう整理しましょう。
労働者への周知や注意喚起が必要な点も多いため、教育プログラム等を適宜実施しましょう。また、冬は日照時間が短くなるため、メンタル不調になりやすい季節でもあります。通勤時間や休憩時間を柔軟に選択できる制度等が導入されていない場合は、併せて検討することをお勧めします。
国民生活センターは、「失業保険の受給額や受給期間が増える」とうたう申請サポートに関する相談が増えているとして、注意を呼びかけました。東京労働局も同様に、「失業保険の金額・期間を増やせる」と宣伝する業者に関するトラブルへの注意喚起を発信しています。失業保険は、ハローワーク(公共職業安定所)での申請と審査に基づき支給される公的支援制度であり、外部事業者が給付内容を増やせるものではありません。
◆過度な宣伝と解約をめぐるトラブルが多発
全国の消費生活センターには、「サポートを依頼すれば受給額が増えると思ったが実際には増えなかった」「途中で解約を申し出たところ高額な違約金を請求された」といった相談が寄せられています。申請サポート契約の中には、広告や勧誘の段階で過度な期待を持たせる表現が使われているケースもあり、契約内容の理解不足によるトラブルが増えています。契約前に、サービス内容と費用、解約条件が妥当かどうかを慎重に確認することが重要です。
◆不正受給を促す悪質な事例も
さらに深刻なのは、不正受給を促すかのような誘導が見られる点です。実際にはメンタル不調がないにもかかわらず「うつ病と診断されるためのマニュアル」が送られてくるなど、虚偽の申請を促すケースが報告されています。不正受給が行われた場合、受給者本人が返還・納付を命じられるほか、詐欺罪などの刑事罰の対象となる可能性があります。事実と異なる申告を求められた場合は、絶対に応じてはいけません。
失業保険は再就職を支援する大切な制度です。事業者との契約に不安を感じた場合やトラブルが生じた場合は、すぐに最寄りの消費生活センター等へ相談しましょう。
【国民生活センター「失業保険の給付額等を増やすことができるとうたう申請サポートに注意 ─不正受給を促すかのようなケースも!─」】
https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20251203_1.pdf
【東京労働局「「失業保険の金額・期間を増やせる」とうたう申請サポートにご注意ください。」】
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/newpage_01662.html